調べればネットに出ていることであっても、税理士が対応する意味。

3年前に行った、箱根の梅祭りの公園。

 最近は確定申告時期ということで、1月中旬から3月上旬まで、税理士会からの仕事をいくつかしています。対応する内容としては、ネットで情報が得られる今の時代、国税庁のホームページ等で調べればやり方や答えが出てくる事も多いです。

 何年か前に、税理士という職業は、AIにとって変わられる職業の上位に入っているというニュースを見たこともありましたが、情報化社会でチャット機能も出て来ているにも関わらず、税理士が対応する意味を整理してみようと思います。

ネット記事には正確でないものも含まれていること。

 こちらは税金に関わらずだと思いますが、何かよく分からない事があった時に、検索ワードを入れて出て来た記事全てが正確な内容である、という事はまずあり得ない事だと思います。税金の場合ですと税制改正といものもあり、記事が書かれた当時はその内容だったものであっても、何年か後の税制改正で法律自体が変わってしまったり、そもそも、法律の解釈として誤った内容の記事が書かれてしまっている、という可能性はあります。

 以前、参考までにネット検索でとある税金に関する記事を見た時に、「これ、間違っているんじゃないかな。」と思うような事が出て来た事がありました。私自身は税理士なので、「これは違うのでは。」という判断はつきやすいと思いますが、税金についてよく分からないと思っている方が、ネット検索で何かの記事を参考に処理してしまうのは、あまりオススメ出来ないことだとも思いました。

 ですので、正しい出所からの情報なのかを確認して、例えばですが、国税庁のホームページだったり(こちらも、税制改正等によって解釈が変わる事もあり得ますが。)、根拠となる税法を確認したりうえで、どういう判断になるのかを考えて、分かりやすく伝える、という事が、税理士として意味のある仕事であり、喜ばれる対応なのかな、と思っています

国税庁ホームページなどで正しい情報が出ていても、専門用語で書いてある場合は理解しにくいこと。

 普段の税務顧問やスポット税務相談でもそうですが、それこそ国税庁のホームページにはっきりと出ているような内容でも、状況をお聞きして説明すると、「なるほど!そういう事なんですね!」と理解して頂く事があります。

 例えばですが、「消費税の申告が必要となってくるのはどういう時なのか。」を確認するためには、国税庁ホームページ『No.6501 納税義務の免除』を見れば書いてあるのですが、概要にて、「・・・その課税期間の基準期間における課税売上高・・・」という説明から始まっていて、消費税を勉強している人しか知らない専門用語が連なっているので、たしかに、もし自分が税金の勉強をしていなかったら、何の事を言っているか意味不明だろうな、と思います。

 この例以外についてもですが、国税庁のホームページでは法律に基づく正しい内容で書いてあっても、専門用語で書いてある事がほとんどなので、『専門用語を分かりやすい表現にして説明する。』という事は、今後も意識していきたい事と思いました。

一般的なことは書いてあっても、具体的な事例にあてはめるとどうなるかの答えはなかなか出てこないこと。

 税金についてネットで調べてみると、一般的な事は書いてありますが、また、何か例を出して書かれている記事もありますが、実際にご自身の会社やご自身の事業状況の場合は、どういった処理が適切か、という点は、具体的な状況によって、答えが異なってくる事があります。

 例えばですが、1個あたり30万円未満の少額資産は使い始めた期に全額費用で処理できる中小企業の特例がありますが、従業員が500人超の会社は中小企業であっても使えなかったり、また、1年当たりの取得価額の合計が300万円を超える資産については、全額費用処理が出来なかったりと、限られた例ではありますが、対象外になってしまう場合があります。ですので、『中小企業であれば、30万円未満の資産全てに使える。』という単純な制度ではなく、その会社・事業者自身の状況によって、「全額費用処理出来るor出来ない」の答えが変わってくるため、『お客様の状況を把握したうえで、適切な方法をお伝えする。』という事は、ネットに情報があふれている時代であっても、税理士が出来る意味ある仕事だと思いました。

番外編

 少し話しが逸れてしまうかもしれませんが、ネット検索やAIチャットでは出来ないこととして、お客様の話しを聞く、わくわくする、という事は、対人でしか出来ないことだと思います。私側の目線になりますが、普段、お客様と打ち合わせをする中で、今後どうしていきたいのかや、新しく始めた事を聞いたりすると、とても楽しみな気持ちになってきます。私自身、一人で事務所を始めてからは、自分の今後の事をありのまま話せる(相談も含めて)人は、あまりいないような気がしていて、誰かに話そうにも自分の事ばかり話してもなぁ、と思ってしまう事もありますし、、ただ、お客様から色々と話して頂いている中で、こうした方が良いんじゃないか、という方向を会話をする中でご自身で見つけられる場面もよくあるので、話して頂く、楽しみに聞く、という事も、意味がある仕事なのでは、と思いました。

本日のブログ写真

 3年前に行った箱根で催されていた「梅祭り」の時の写真です。場所もあまりはっきり覚えていないのですが、2月上旬にも関わらず、満開に近いくらい咲いている花がいくつもありました。

 最近は真冬のような寒さも少なくなってきて、春が近づいてきてるのが嬉しいです。(長野生まれですが、“寒さ”はあまり好きではありません(^_^;))

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