法人か個人事業主か、どちらを選ぶ?~独立するときの選択肢~
独立して仕事を始めるときは、
「法人」としてか、「個人事業主」としてか、という “2つの選択肢” があります。
どちらを選ぶかは、それぞれの “違い” と “選ぶポイント” を踏まえて決めるのが良いでしょう。
「法人」と「個人事業主」の違い
それぞれの違いは、下記のように複数あります。
- 起業するときの手続き
⇒法人ですと、法務局への登記+税務署等への届出が必要ですが、
個人事業主ですと、法務局への登記は不要です。 - 税金の計算方法
⇒法人ですと所得によって(ざっくり言うと利益金額)法人税は2段階、都道府県に払う事業税は3段階、、
のように税率が上がる仕組みですが、
個人事業主ですと、所得によって税率が7段階で分かれているため、
利益金額が大きくなると、税率が高くなりやすい仕組みです。
また、法人ですと、利益が無くても支払う必要のある「均等割」という税金があります。
(資本金の金額や法人の所在地によって金額は変わりますが、年間で約70,000円~の税金です。) - 申告と納付の期限
⇒法人ですと、定款で決めた決算日から2ヶ月後が申告・納付の期限ですが、
個人事業主ですと、対象年(1/1~12/31)の翌年3月15日が申告・納付の期限です。 - 代表者の報酬の扱い
⇒法人ですと、役員報酬として、基本的には毎月同額の報酬を払うことになり、毎月同額の役員報酬金額が費用となりますが、
個人事業主ですと、毎月同額にする必要は無い一方、代表者に支払った報酬は費用計上できません。 - 社会保険の種類
⇒法人ですと、役員報酬の金額に応じて、社会保険(健康保険、厚生年金)の負担をします。
個人事業主ですと、3/15の確定申告の金額によって国民健康保険の負担をし、国民年金は毎月定額(令和6年度は16,980円)を負担します。
なお、上記のうち抜粋した3つの違いは、以前YouTubeにてお話ししましたので、
よろしければご参考ください。
■ “法人” と “個人事業主” の主な3つの違い
そのほか参考までに、関連動画のご紹介です。
■【税金・会計】法人を設立したらやること“3つ”
■【法人・個人事業主向け】独立したら最低限知っておきたい「お金」の話
■法人が支払う “税金の年間スケジュール” を紹介します。
「法人」と「個人事業主」のどちらを選ぶかのポイント
どちらの形の方が、自分の事業に合っているのか、を判断する際のポイントを、
私の意見ですが、優先度の高い順に、ご紹介します。
- 事業をするうえでの必要性
⇒業種や想定されるお客様の状況によっては、法人でないと仕事を受けにくいケースもあるかと思います。
個人事業主であっても仕事を受けることに支障が無いということであれば、まずは、個人事業主で始めることをオススメします。
ただ、法人でないと仕事を受けることに支障が出るようであれば、
売上を上げることを優先した方が良いので、法人からスタートする方が良いかと思います。 - 税金や社保の負担
⇒法人と個人事業主では、上記でお伝えした “違い” がありますので、税金や社会保険の金額が異なります。
どのように異なるかは、法人にした場合の役員報酬の設定金額をいくらにするか等も関わってくるため一概には言えませんが、
利益がどれくらい出せそうか、役員報酬はどれくらいにするか、親族を雇用するのか、、、などの要因が影響します。 - 起業や申告等の手続きの違い
⇒上記でお伝えした “違い” のとおり、個人事業主よりも法人の方が、起業や申告等の手続きの煩雑さが増します。
起業の手続きは、freee会社設立などのサービスを利用して、費用を抑えて行うこともできますが、
申告の手続きは、法人申告のサービスは色々とあるものの、正しい申告をご自身で行うのはハードルが高く、
一般的に、税理士に依頼する費用は高くなります。
(ただ、個人事業主であっても法人であっても、会計を整えておく必要があることは共通しています。)
ちなみに、インボイス登録は、法人であろうと個人であろうと、登録をすると、
『インボイス(登録番号が記載の請求書や領収書)を発行できる』
『消費税申告が必要』
となりますので、法人と個人で違いはありません。
本日のブログ写真
先日、富山県で年に1回開催される「おわら風の盆」を観に行きました。
かなりゆっくり進む台風がきている時期で、予定通り観に行けるが不安でしたが、
当日は雨が降ることもなく、街を練り歩きながら踊るお祭りを、存分に楽しむことができました。
トップの画像はお寺にて踊られていた写真ですが、各町でそれぞれ踊りを観ることができて、かなり見応えがありました。
臨時のお店なのか分かりませんが、牛肉入りコロッケもめちゃめちゃ美味しかったです(^^)