上手くいくまで、気持ちを持ち続ける方法は?
昨日、今年7月から始まっている長野市の起業コミュニティ「NSS」のセミナーを受けました。場所は善光寺の近くにある写真の建物の2階にあるスペースで、セミナーの後に座談会という流れでした。このセミナーに参加したかった理由は、ネット上でのM&Aプラットフォームを作られたTRANBIという会社の創業者の高橋 聡社長が講演されるということで、以前から、後継者不在の中小企業のM&Aに興味があり、前職でも少し関わったことがあり興味があったので聴くことにしました。
セミナーのタイトルは、「多角化経営と新規事業開発の進め方」ということで、多角化経営をしていたからこそ安定性を確保できる、という内容のお話しがあり、最後の質疑応答では、新規事業で難しいことは『上手くいくまで、気持ちを持ち続けること』とおっしゃっていました。新規事業は上手くいくことが難しく、失敗も沢山あるので、それでも上手くいくまで気持ちを持ち続けることが難しい、という内容でした。高橋社長のアスク工業株式会社では、全社員が新規事業に携わるようにしているそうで(通常業務8割、新規事業2割)、周りも頑張っているからやらなければ、という雰囲気を創っているということでした。
私の場合で振り返ってみますと、一人で税理士事務所をしているので、「周りの雰囲気で気持ちを持ち続ける。」ということとは違う形で気持ちを持ち続けられていると思っています。
1.自分のやりたいことをやっている。
大前提として、私は税理士の業務が好きです。以前のブログで「自分が好きなことに近いことを仕事にする良さ」でもお話ししましたが、小さい頃から算数・数学が好きで、大学受験生の時には『一日中、数学だけの勉強であれば良いのに。』と思っていたので、税理士という数字に関わる仕事であることが、まず楽しいと思う性格です。
そして、人とのコミュニケーションの取り方について、大人数で話すことより、1対1などの少人数で話しをする方が好きで、数回会って終わり、というような関係性ではなく、長期的・半永久的な関係でのコミュニケーションの方が、充足感を得ることができます。
「数学が好き」ということと、「長期的な関係のコミュニケーションが取れる」ことの2つを満たしているのが『税理士の仕事』だと私は思うので、日々、続ける気持ちを持ち続けることが出来ています。
2.同業の一人税理士のブログやセミナー、本等を読んで参考にする。
そうはいっても人間なので、自分一人だと気持ちが持たない、というか、落ち込むこともたまにあります。ただ、私の場合は普段から、一人で税理士をしている方のメルマガを読んでおり、また、ブログやセミナーを受けたり、じっくり考えたい時は本を読んだりして、その方の考え方や、仕事のやり方を参考にしています。すでに開業してから何年、何十年と経っている方の話しなので、『最初の1,2年は皆同じような事を考えているんだなぁ』とか、『やっぱりこの事はしっかりとやった方が良いんだな』とか、『私はこのやり方で頑張ろう』という、自分の進むべき道筋が分かってくるような気がしています。
色んな方のお話しを聞いた上で、自分のやり方を見つけて進んで行かなければいけないのですが、「成功ノウハウは再現性が無いが、失敗ノウハウは再現性がある。(先日たまたま見つけた、株式会社アプリコットデザインという会社の、中村弘樹社長のブログ記事より)」という言葉の通り、確かに、世の中の変化により成功ノウハウ通りやったとしても、必ず成功するということは無いですが、失敗例で上手くいくことはほぼ無いので、先人の方の話しをブログやセミナー等を通じて聞くことはとても勉強になり、良い刺激を受けています。
最後になりますが今回のセミナーをお聞きして、私自身以前から思っていた、『長年続いてきた中小企業が、後継者不在ということで廃業してしまうのではなく、M&Aで売り手と買い手の両方が良いと思える形で事業を続けていく』という事に、具体的にどういった形なのかはまだ分からないのですが、今後、携わりたいと改めて思いました。
本日のブログ写真
今回のセミナーが行われたのは、ブログ写真の建物の2階にあるFEAT.Spaceというフリースペースで行われました。建物の外側はコンクリート創りのようですが、建物の中は木を基調としたリラックス出来るような雰囲気でした。
長野市の善光寺周辺では、古い建物や古民家を改装して使っている建物をよく見かけます。